体制と運営・労働環境

体制と運営

運営

 専攻医指導基幹施設である広島大学病院病理診断科には、専門研修プログラム管理委員会と、統括責任者(委員長)をおく。専攻医指導連携施設群には、連携施設担当者と委員会組織を置く。広島大学病院病理診断科専門研修プログラム管理委員会は、委員長、副委員長、事務局代表者、研修指導責任者、および連携施設担当委員で構成され、専攻医および専門研修プログラム全般の管理と、専門研修プログラムの継続的改良を行う。委員会は毎年6月と12月に開催され、基幹施設、連携施設は、毎年4月30日までに、専門研修プログラム管理委員会に報告を行う。

基幹施設の役割

 研修基幹施設は専門研修プログラムを管理し、当該プログラムに参加する専攻医および連携施設を統括し、研修環境の整備にも注力する。

プログラム統括責任者の基準、および役割と権限

 病理研修プログラム統括責任者は専門医の資格を有し、かつ専門医の更新を2回以上行っていること、指導医となっていること、さらにプログラムの運営に関する実務ができ、かつ責任あるポストについていることが基準となる。また、その役割・権限は専攻医の研修内容と修得状況を評価し、その資質を証明する書面を発行することである。

連携施設での委員会組織
  • 連携施設での委員会組織としては、研修内容に責任を持つべく、少なくとも年2回の病理専門医指導者研修会議を開催し、研修内容についての問題点、改善点などについて話し合う。また、その内容を基幹施設の担当委員会に報告し、対策についての意見の具申や助言を得る。
  • 基幹施設は常に連携施設の各委員会での検討事項を把握し、必要があれば基幹施設の委員会あるいは基幹・連携両施設の合同委員会を開いて対策を立てる。
病理専門研修指導医の基準
  • 専門研修指導医とは、専門医の資格を持ち、1回以上資格更新を行った者で、十分な診断経験を有しかつ教育指導能力を有する医師である。
  • 専門研修指導医は日本病理学会に指導医登録をしていること。
  • 専門研修指導医は、専門研修施設において常勤病理医師として5年以上病理診断に従事していること。
  • 人体病理学に関する論文業績が基準を満たしていること。
  • 日本病理学会あるいは日本専門医機構の病理専門研修委員会が認める指導医講習会を2回以上受講していること。
指導者研修(FD)の実施と記録

 指導者研修計画(FD)としては、専門医の理念・目標、専攻医の指導・その教育技法・アセスメント・管理運営、カリキュラムやシステムの開発、自己点検などに関する講習会(各施設内あるいは学会で開催されたもの)を受講したものを記録として残す。

労働環境

専門研修の休止・中断、プログラム移動、プログラム外研修の条件
  • 専門研修プログラム期間のうち、出産に伴う6ヵ月以内の休暇は1回までは研修期間にカウントできる。
  • 疾病での休暇は6ヵ月まで研修期間にカウントできる。
  • 疾病の場合は診断書を、出産の場合は出産を証明するものの添付が必要である。
  • 週20時間以上の短時間雇用者の形態での研修は3年間のうち6ヵ月まで認める。
  • 上記項目に該当する者は、その期間を除いた常勤での専攻医研修期間が通算2年半以上必要である。研修期間がこれに満たない場合は、通算2年半になるまで研修期間を延長する。
  • 留学、診断業務を全く行わない大学院の期間は研修期間にカウントできない。
  • 専門研修プログラムを移動することは、移動前・後のプログラム統括責任者の承認のみならず、専門医機構の病理領域の研修委員会での承認を必要とする。