病理専門医とは

病理科専門医の使命

 病理専門医は病理学の総論的知識と各種疾患に対する病理学的理解のもと、医療における病理診断(剖検、手術標本、生検、細胞診)を的確に行い、臨床医との相互討論を通じて医療の質を担保するとともに患者を正しい治療へと導くことを使命とする。また、医療に関連するシステムや法制度を正しく理解し社会的医療ニーズに対応できるような環境作りにも貢献する。さらに人体病理学の研鑽および研究活動を通じて医学・医療の発展に寄与するとともに、国民に対して病理学的観点から疾病予防等の啓発活動にも関与する。

理専門医制度の理念

 病理専門医制度は、日本の医療水準の維持と向上に病理学の分野で貢献し、医療を受ける国民に対して病理専門医の使命を果たせるような人材を育成するために十分な研修を行える体制と施設・設備を提供することを理念とし、このために必要となるあらゆる事項に対応できる研修環境を構築する。本制度では、専攻医が研修の必修項目として規定された「専門医研修手帳」に記された基準を満たすよう知識・技能・態度について経験を積み、病理医としての基礎的な能力を習得することを目的とする。